氷鴨が止まらないBLOG
アニメ、本、映画の感想や、地元中日ドラゴンズの話など。

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/--(--) --:--:--| スポンサー広告| トラックバック(-) コメント(-)
日本人のマナーの悪化について
ちょっと面白いエッセイを見つけたので、長文ですが引用します。
強調は筆者)


現代人がいかなる処、いかなる場合にもいかに甚しく優越を争おうとしているかは、路地裏の鮓屋においても直にこれを見ることができる。
 彼らは店の内が込んでいると見るや、忽ち鋭い眼付になって、空席を見出すと共に人込みを押分けて驀進する。物をあつらえるにも人に先じようとして大声を揚げ、卓子を叩き、杖で床を突いて、給仕人を呼ぶ。中にはそれさえ待ちきれず立って料理場を窺き、直接料理人に命令するものもある。日曜日に物見遊山に出掛け汽車の中の空席を奪取ろうがためには、プラットフォームから女子供を突落す事を辞さないのも、こういう人たちである。戦場において一番槍の手柄をなすのもこういう人たちである。乗客の少ない電車の中でも、こういう人たちは五月人形のように股を八の字に開いて腰をかけ、取れるだけ場所を取ろうとしている。


「日本人のモラルもここまで地に落ちたか!」と憤慨された皆さん。
ご安心下さい。
文体の古めかしさから大体ご想像がおつきだとは思いますが、実は上の文章が書かれたのは、昭和11年のことです。
永井荷風の小説『墨東綺譚』(“墨”の字は、実際はさんずいが付く)に、「作者贅言」という後書きが付随しておりまして、そこから抜粋したものです。
(岩波文庫 1991年 176ページから177ページより引用)

これを読むと最近の日本人のマナーは、悪化してるというよりむしろ元に戻っているだけかもw。

〓東(ぼくとう)綺譚〓東(ぼくとう)綺譚
永井 荷風

岩波書店 1991-07
売り上げランキング : 14573
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
スポンサーサイト
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
COPYRIGHT © 2004 POWERED BY FC2 ALL RIGHTS RESERVED.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。